10月9日、六本木の国立新美術館で開催中の展覧会『イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル』に行ってきたので、レポートを書きます。
イブ・サンローランが『モードの帝王』と言われる所以が理解できるとてもいい展覧会でした。
予習におすすめ
入場
生憎の雨で、足元が悪かった。
チケット売り場が屋外にあったのに気付かず、一回中に入ってから外に出ました。
無事チケットを購入。入場前に待機列に並ばされました。人の多さに驚いたが、意外と早く進み10分ほど並んでよくやく入場。
三連休ということもあって、展示室に入ると人の数が尋常じゃなかった!結構な頻度で展覧会に行きますが、普段休日は避けているのもあってこんなに人のいる展覧会は初めてでした。
ここがポイント
- 女性のパンツスタイルの提案
- 異国文化とファッションの融合
- アートとファッションの融合
撮影可能スペース『絵画とファッションの融合』
撮影できる場所は1カ所だけでしたが、個人的にはそこが一番楽しかったので満足です。最近自分の中で西洋絵画の文脈や歴史を探求中で、この場所でとても楽しむことができました。
まず目に入ったのがゴッホのジャケット。ゴッホの力強い筆触と色合いが、立体感と綺羅びやかさを持ってファッションに昇華されていました。
超有名なモンドリアンルック。幾何学的な模様と原色から洗練された美を感じます。
イヴ・サンローランが特にピカソを好きだと発言していたことを知って、共感を覚えて嬉しかったです。
元ネタになった絵画と一緒に展示してあったらもっと分かりやすいのにと思ったら、パリでは最近そういう展示してました。さすがパリ、絵を持ってるのは強い。
展示会を見て個人的な感想
以下はChatGPTと自分の展覧会の感想の対話を、読みやすくまとめたものです。
イヴ・サンローラン: ファッションと芸術のクロスオーバー
イヴ・サンローランは、子供の頃からスケッチを愛し、大人になるとその才能を服作りに注ぎました。彼のデザインのプロセスは、しばしばスケッチから始まり、そのクリエイティブな表現はポップアート風のポスター作成にも広がっていました。また、サンローランは「LOVE」というテーマのハガキを毎年、友人や関係者に送っていて、これは彼の温かさを感じさせます。彼は絵画とファッションの融合を探求し、時には絵画のアーティストと自分との共通点を見出していました。画集を収集することが好きで、その熱意は彼が生粋の絵描きであることを示していると感じました。この多彩なクリエイティブな旅は、サンローランがただのファッションデザイナー以上のものであり、真のアーティストであることを示しています。
アーティスティックな交流: ウォーホルとサンローランの出会い
ウォーホルとサンローランが交流を持っていたことを知り、驚きを隠せません。アンディ・ウォーホルは実際、彼の時代の多くのアーティストと交流があり、その事実は彼の偉大さをさらに感じさせてくれました。このようなクリエイティブな繋がりは、ウォーホルの幅広い影響力と芸術家としての立ち位置を際立たせています。
純粋な美の追求: イヴ・サンローランの女性への献身
イヴ・サンローランは同性愛者でありながら、女性用の服作りに情熱を注いでいました。これが意外に思えるかもしれません。しかし、彼が女性を性的対象として見ないことで、セクシャルな視点が無いために、女性の美しさを純粋に追求することができたのかもしれません。また、この視点は女性をより公平でフラットな立場から見ることを可能にしたのかもしれません。
イヴ・サンローランと川久保玲のファッション哲学
服そのもの対する見解や、女性の美の開放と追求などサンローランと川久保玲に似たものを感じた。
イヴ・サンローランと川久保玲は、それぞれの分野で革新的なファッションデザイナーとして認められています。彼らのアプローチにはいくつかの共通点が見られるかもしれません。以下は、二人のデザイナーの間のいくつかの可能な類似点です。
女性の美の解放:
サンローランと川久保玲は、女性が自分らしさを表現し、自信を持って独自性を保つことを支持しています。彼らのデザインは、女性が自分の美しさと個性を誇りに思うことを助けています。
服に対する独自の見解:
両者とも、服は単なる実用品以上のものであり、個人のアイデンティティと自己表現の手段であると考えています。彼らはファッションを通じて個人の自由とクリエイティビティを促進しています。
これらの類似点は、イヴ・サンローランと川久保玲が、ファッションと個人の表現に対する深い理解と共感を持っていることを示しています。彼らの作品は、独自の美的視点と個人の自由を尊重し、ファッションを通じて人々の生活に影響を与える力を持っています。
生命の息吹: ファッションの真の魅力を解き放つ
服の展示は通常、マネキンに服を着せる形で行われるが、これは服の魅力を完全には表現できない。服の美しさは、人が着て動くことでより引き立てられる。マネキンに着せられた服は何となく死体のように感じられた。服は、それを着る人がいて初めて生き生きとし、その人の個性が加わることで、ファッションとしての完全な表現が成り立つのを実感した。この体験は、人間の存在と動きがファッションの魅力をどれだけ引き出すかを改めて認識させてくれた。
本人の中身が新しければ、着ているものも新しく見える。
川久保玲
ファッションとは、それを着ている人の中身も含めたものなのです。
さいごに
最近、東京都現代美術館でのディオール展など、ファッション関連の展覧会が注目を集めています。
戦後のモードファッションの拡がりを見て、今では美術館でその展示を見ることができるのは驚きです。これにより、ファッションがアートとして広く認知され始めたことを実感しました。
次はカール・ラガーフェルド?川久保玲?
近年のフランス、アメリカ、東京ファッションにまつわる展示を調べてみました。
フランス
2017年 | Christian Dior: Couturier du Rêve | パリ装飾芸術美術館 |
2022年 | Yves Saint Laurent aux musées, 2022 | Centre Pompidou(ポンピドゥーセンター) Musée d’Art Moderne de Paris(パリ近代美術館) Musée du Louvre(ルーブル美術館) Musée d’Orsay(オルセー美術館) Musée National Picasso-Paris(ピカソ国立美術館-パリ) Musée Yves Saint Laurent Paris(イヴ・サンローラン美術館パリ |
アメリカ
1983年 | Yves Saint Laurent: From Marrakech to The Met | メトロポリタン美術館 | |
2017年5月4日〜9月4日 | Rei Kawakubo/Comme des Garçons: Art of the In-Between | メトロポリタン美術館 | |
2021年9月10日〜 | Christian Dior: Designer of Dreams | ブルックリン美術館 | |
2023年春 | Karl Lagerfeld: A Line of Beauty | メトロポリタン美術館 |
東京
2022年12月21日〜2023年5月28日 | クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ | 東京都現代美術館 |
2023年9月20日〜12月11日 | イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル | 国立新美術館 |
最近は世界的な流れとしてディオール展や、サンローラン展が多くやっていたみたいですね。次日本でファッションにまつわる大きな展示があるとしたら、カール・ラガーフェルドか川久保玲あたりになるんじゃないでしょうか。
展示会が好きなので、今後も定期的に展示会のレポートを書く予定です。展示会好きな方は、購読やX(Twitter)のフォローをお願いします。
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