大麻とビートルズ

ドラッグ

ビートルズはいつから大麻を吸い始めたのか

ビートルズのメンバーが大麻を使い始めた時期には複数の見解があります。真相はビートルズのメンバーしかわからないことですが、できる限り真実に近づけるように色々調べてみました。

一番有名な説:ボブディランに勧められて

まず紹介するのは、一番の定説である、「ボブ・ディランに勧められて大麻を使用し始めた。」という説です。

2005年8月のワシントン・ポストの記事

詳しくこの時の状況が載っている、2005年8月のワシントン・ポストの記事の記事を見つけたので、それを元に深掘りしていきます。

アロノヴィッツとディランは手ぶらで到着したわけではない。ビートルズはそれまでマリファナを吸ったことがなかった、とアロノヴィッツは主張する。当時の多くの人々がそうであったように、ビートルズもマリファナとヘロインなどのハード・ドラッグを区別していなかったと、アロノヴィッツはエッセイの中で回想している。

アロノヴィッツ(Aronowitz)は、1960年代と1970年代にかけてのポップ音楽ジャーナリストで、”ロックジャーナリズムのゴッドファーザー”とも呼ばれていました。彼はローリング・ストーンズ、レイ・チャールズ、デビッド・ボウイなど、多くの著名なミュージシャンについて記事を書いたり、交友関係を持ったりしていました。

アロノヴィッツは、特に1964年8月28日にニューヨークのホテルでボブ・ディランとビートルズを紹介したことで知られています。これは彼にとって非常に重要な瞬間であり、「ポップ音楽史上最も実りある結合を仲介していることを当時からよく理解していた」と彼自身が評価しています。

アロノヴィッツ氏の主張によると、ビートルズはこの時点で大麻を吸ったことがないだけでなく、大麻とヘロインなどの、他のハードドラッグとの区別さえ付いていない状態だったといいます。ということはやはり、この時点でメンバーは大麻を初めて吸ったということなのでしょうか。

最初、アロノヴィッツもディランも信じられなかった。レノンは『I get high!I Want to Hold Your Hand "でレノンが歌っていたのは "I get high!"ではなかったのか?

実際は、"I can't hide!隠れられない!"だったのだ。レノンは後にこう説明している。

(該当箇所:01:07あたり)

1963年リリースのビートルズシングル曲、『抱きしめたい(I Want To Hold Your Hand )』の歌詞「I can’t hide」を「I get high」とボブ・ディランが聞き間違えていたという話はかなり有名です。

日本語版の『抱きしめたい』のWikipediaにも記載があったり、YouTubeチャンネル『みのミュージック』でも度々言及されています。

ディランは、一時期本作の一節「I can’t hide」を「I get high」と歌っていると勘違いしていて、ビートルズと実際に対面した際に誰もマリファナを吸ったことがないことを知って驚いたことを明かしている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%B1%E3%81%8D%E3%81%97%E3%82%81%E3%81%9F%E3%81%84
ビートルズはシャンパンを勧めた。ディランは自分の好きな飲み物、安いワインを頼んだ。アロノヴィッツはマリファナを勧めた。ディランはマリファナを巻き、マリファナの一部がテーブルの上のフルーツボウルに落ちたと、アロノヴィッツは回想している。ビートルズをファンから守るために、ホテルの部屋のドアの外に配備されていた警官は、どうやらこれに気づいていなかったようだ。

ビートルズのメンバーの全員が大麻を吸いたくなかったようだが、どういうわけかリンゴが最初に吸った。(リンゴは大麻を回すのではなく、タバコのように扱って吸い続けた。)やがて、メンバー全員が自分のジョイントを手にし、全体が『チーチ&チョン』の映画のアウトテイクのようになった。

1978年に公開された映画「チーチ&チョン スモーキング作戦(Up in Smoke)」は、全米年間興行収入成績第8位のヒットを記録しました。この映画は、麻薬中毒の2人組を演じるお騒がせコメディです。大麻を探して悪戦苦闘する2人の奇想天外な冒険を描いています。

「全体が『チーチ&チョン』の映画のアウトテイクのようになった」とは、ビートルズのメンバーが大麻を吸い、メンバーたちがリラックスし、笑い、お互いに楽しんでいたため、その瞬間はチーチ&チョンの映画のアウトテイクのように、面白おかしい状況だったということなのでしょう。

「ビートルズのメンバーの全員が大麻を吸いたくなかったよう」と振り返っていて、やはりこの時点でメンバーの誰しもが、大麻にハマっていなかったことが読み取れます。

こういう時に最初にリンゴに吸わせるのも、ビートルズメンバーの関係性が如実に現れていて面白いですね。

「あっという間に(リンゴは)大笑いしていた」とアロノヴィッツは書いている。「彼の笑い声があまりに滑稽に見えたので、他のメンバーもリンゴの大笑いぶりに大笑いし始めた。やがてリンゴはブライアン・エプスタインの笑い方を指摘した。

ポール・マッカートニーはその後、ロード・マネージャーで友人のマル・エヴァンスに、メモ帳を持って彼の後をついて回り、彼が言ったことをすべて書き留めるように指示した。それから間もなく、バンドは新たな創造的段階に入った。著者のピーター・ブラウンとスティーヴン・ゲインズが『The Love You Make: An Insider's Story of the Beatles』で述べているように、バンドは "マリファナの魔法で作曲を始めた"。

この時、ブライアン・エプスタインも大麻を吸っていたみたいで、驚きました。リンゴの変な笑い方がどんなものか想像するだけで、笑えてきます。ポールは、おそらく大麻の効果で頭の中にさまざまなアイデアが浮かび、マル・エヴァンスにそれをメモしてもらっていたようです。

https://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/08/02/AR2005080201920.html

ポール・マッカートニーによる『アンカット』誌のインタビュー

ポール・マッカートニーは『アンカット』誌のインタビューで、1964年にボブ・ディランの影響でビートルズがマリファナを試した経験について語っています。

彼は1964年8月のある日、ニューヨークのデルモニコ・ホテルでの出来事を振り返っています。その日、彼らはホテルの部屋でスコッチとコーラを楽しんでいたところ、ディランが訪れ、マリファナを持ってきたと言います。リンゴ・スターが最初に使用し、リンゴは「天井が下がってくる気がする」と感じ、他のメンバーも興味を持って大麻を試すことになったと述べています。そして、それがビートルズがマリファナを試した初めての時だったと、ポールは振り返っています。

1964年8月、ニューヨークのパーク・アヴェニューと59番街ストリートの交差点にあるデルモニコ・ホテルのことだったんだ」

「僕らはホテルの部屋にいたんだけど、スコッチとコーラを飲んでよろしくやっていたんだ。アフターパーティーだったと思う。ディランが着いて、ローディーと部屋に入ってきたんだ。リンゴ・スターがどうしたのか見に行ったら、ディランがいて、マリファナを持っていたんだ」

「リンゴが戻ってきて、僕らが『どうだった?』と言ったら、リンゴが『天井が下がってくる気がする』と言っててね。僕らはすぐ裏の部屋に駆け込んで『ちょっとちょうだい』と言ったんだ。僕らがマリファナをやったのはあれが初めてだったんだ」

ポール・マッカートニー:https://nme-jp.com/news/101128/#lnrst9or9lrivglobdd

先程のワシントン・ポストの記事と特に相違はなく、ポール本人の発言によって、より事実であるという信憑性が高まりました。

ポール・マッカートニー、ボブ・ディランと初めてマリファナを吸った時のことを振り返る | NME Japan
ポール・マッカートニーはボブ・ディランのおかげで初めてザ・ビートルズがマリファナを吸った時のことを語っている。...

しかし、『ジョン・レノン』の日本語版Wikipediaにはこの俗説は誤りであると記載があります。

なお、ボブ・ディランがビートルズにドラッグを教えたという俗説は誤りであり、メンバーはハンブルク時代からドラッグ、女性、ロックンロール、アルコールを楽しんでいた。

ドキュメンタリー「ビートルズ・シークレット・ストーリー」:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%B3

しかし、ウィキペディアにはドラッグとの記載しかなく、これが大麻を指すのかよく分かりません。ソースも『ドキュメンタリー「ビートルズ・シークレット・ストーリー」』としか記載されておらず、この情報にどこまで信憑性があるのかよく分かりません。

ハンブルグ時代から?:『アンソロジー』でのジョージの発言

ビートルズ公式プロジェクトである、アンソロジーの書籍にすべての答えが載っていました。

ジョージ・ハリスンは以下のように語っています。

「最初に大麻をくれたのは、リヴァプールの別のグループの年配のドラマーだった。実際に試したのは、ハンブルクに行ってからだった。サウスポートでのギグの時に、楽屋で大麻を吸ったのを覚えていて、その夜に当時流行っていたツイスト(腰をひねって踊るダンス)をみんなで覚えたんだ。オレたちは、みんなでそれが効くかどうか試していた。みんな『これじゃ何の役にも立たない。』と言っていた。」

ジョージ・ハリスン 出典:アンソロジーより

ハンブルグ時代には既に、ジョージとジョンは大麻の経験をしていたということですね。この時は、1960年頃なのでボブ・ディランに大麻を勧められる4年も前です。

結局いつから?

以上のことから考えられる説は、「ジョン・レノンとジョージ・ハリスンは、ハンブルグで初体験をしていて、あまり効果を感じられず大麻にハマることはなかった。ボブ・ディランに会った際、(ほとんど・メンバーによっては本当に)初めてだった。そして、ボブ・ディランに勧められて使用した際に、メンバー全員は、大麻の効果をはっきりと感じられ、そこから大麻にハマるようになった。」ということです。

大麻の使用にはいわゆる「セッティング」という、使用する環境が効果を左右するということがあるので、ジョージやジョンが使用したと言っているハンブルグでは、セッティングが悪く、思うような効果は得られなかったのかもしれません。

また、ポールはドラッグに慎重であったことで知られていて、先ほど紹介したインタビューでも「僕らがマリファナをやったのはあれが初めてだったんだ」と語っていることから、ポールはボブ・ディランに勧められた時が、本当に最初の使用だったと思われます。

She’s A Woman

「She’s a Woman」はビートルズの曲で、主にポール・マッカートニーによって作曲されました。この曲は1964年11月にシングル「I Feel Fine」のB面としてリリースされました。

Turn me on when I get lonely,

寂しくなったら、スイッチを入れてくれ

She’s A Woman

(該当箇所:00:31あたり)

「Turn me on」というフレーズは大麻を指しているとポール本人が認めています。記念すべきビートルズの大麻(ドラッグ)への、初言及ソングです。

ボブ・ディランに大麻を勧められたのは、1964年8月のことだったので、1964年11月にリリースされたこの曲でこのような言及が登場していることから、あれ以来大麻を使用していることが伺えます。

映画『ヘルプ!4人はアイドル(HELP!)』

Help!

映画『Help!』は、ビートルズの2作目の劇場映画で、1965年に公開されました。このカラー映画は、ビートルズが東洋の教団から追われるというコメディー・アドベンチャーのストーリーを描いています。リンゴ・スターが偶然手に入れた「特別なリング」をめぐり、彼と他のビートルズのメンバーがこの教団から逃げ回るという内容です。

撮影は1965年2月23日にバハマで始まり、合計54日間の撮影作業に及びました。

ビートルズは1965年に『ヘルプ!』の撮影中に大麻を頻繁に使用していました。彼らはバハマに向かう飛行機の中でマリファナを開放的に吸っており、そのリラックスした、あるいは興奮した状態でホテルに到着して服を着たままプールに飛び込んだのです。

1970年のローリングストーン誌によるインタビューでジョン・レノンは、バンドがハンブルグでの長時間のパフォーマンスを乗り越えるために、麻薬を使用していたことを認めています。彼によれば、それは彼らにとって生き残るための唯一の手段だったと言っています。

彼はまた、「Help!」の制作中にバンドが大麻に手を出し、それによってアルコールを飲むのをやめたことを明らかにしています。ジョン・レノンは自身が「他のメンバーより狂っている」ため、他のメンバーよりも常にもっと多くの麻薬を持っていたと述べています。これは、彼が自身の問題やストレス、プレッシャーに対処するために麻薬やアルコールに依存していたことを示しています。

That’s drugs, that’s bigger drugs than pot … The only way to survive in Hamburg, to play eight hours a night, was to take pills… Help! was where we turned on to pot and we dropped drink, simple as that. I’ve always needed a drug to survive. The others, too, but I always had more, more pills, more of everything because I’m more crazy probably.

麻薬だ。マリファナより大きな麻薬だ。ハンブルグで生き残る唯一の方法は、一晩8時間プレーするために薬を飲むことだった… Help!は、マリファナに手を出したところで、酒を飲むのをやめた、単純なことだ。生きていくためには、いつも薬が必要だった。他のメンバーもそうだったけど、僕はいつももっとたくさん、もっとたくさんの薬を持っていた。

ジョン・レノン(1970)

リンゴ・スターは、バンドメンバーの目が充血している映像が多いのは、彼らが大麻を吸っていたからだと説明しています。彼らは昼食後に特に効果を感じ、それが撮影の進行を妨げていたことがわかります。

If you look at pictures of us you can see a lot of red-eyed shots; they were red from the dope we were smoking, And these were those clean-cut boys! Dick Lester knew that very little would get done after lunch. In the afternoon we very seldom got past the first line of the script. We had such hysterics that no one could do anything.

僕たちの写真を見れば、たくさんの充血した目のショットがあることに気付くだろう。それは僕たちが吸っていたドープ(大麻)のせいだ。これが清廉な少年たちだ!ディック・レスターは昼食後にはほとんど何も進まないことを知っていた。午後、僕たちは脚本の最初の行を越えることがほとんどなかった。僕たちは大爆笑して、誰も何もできなかった。

リンゴ・スター:アンソロジー

ジョン・レノンは「Help!」の撮影中に、毎朝大麻を吸っていたことを語っています。彼らは大麻の影響で他人とコミュニケーションを取るのが困難になり、自分たちの世界に閉じこもっていました。彼らは撮影中に大麻を頻繁に使用しており、それが彼らの行動や感情に影響を与え、日常のルーチンにも飽き飽きしていたということが伝わります。

We were smoking marijuana for breakfast during that period. Nobody could communicate with us, it was all glazed eyes and giggling all the time. In our own world. It’s like doing nothing most of the time, but still having to rise at 7am, so we became bored.

Help!の撮影期間中、僕たちは朝食にマリファナを吸っていた。誰も僕たちとコミュニケーションを取ることができなかった。ずっと充血した目とくすくす笑い。僕たち自身の世界だ。ほとんど何もしないでほとんどの時間を過ごして、それでもまだ朝7時に起きなくてはならないから、僕たちは退屈になった。

ジョン・レノン

It’s Only Love

1965年8月リリースのアルバム、『HELP!』の収録曲『It’s Only Love』。この曲の出だしには「get high」という、大麻の使用をほのめかす歌詞が登場します。

I get high when I see you go by, my, oh my

キミが通り過ぎるのを見るとハイになる

It’s Only Love

ラバーソウル

『Rubber Soul(ラバーソウル)』は、ビートルズ6作目のアルバムです。1965年にリリースされ、ビートルズの音楽が成熟し、より複雑で洗練されたスタイルへと移行する重要な時期を象徴する作品として知られています。

“’Rubber Soul’ was the pot album and ‘Revolver’ was the acid,” Lennon explained in 1972.

http://www.beatlesebooks.com/rubber-soul

ジョン・レノンは1972年に、「ラバーソウルは大麻のアルバム」と自身で説明しています。

実際の楽曲も大麻の影響が色濃く、内向的な歌詞複雑なコーラスワークなど、幻想的なアルバムに仕上がっています。

ジョン・レノンとリンゴ・スターは、レコーディングセッション中に大麻を使用することについて語っています。ジョンは、「Rubber Soul」の制作時には全員が大麻でハイになっていなかったと述べています。

“We weren’t all stoned making ‘Rubber Soul,’ because in those days we couldn’t work on pot.”

僕たちは『Rubber Soul』を作成する際、全員がハイになっていたわけではない。なぜなら、当時私たちはマリファナを使って作業することができなかったからだ。

ジョン・レノン:http://www.beatlesebooks.com/rubber-soul

当時、彼らは大麻を使って作業を進めることができなかったようです。リンゴも同様に、彼らが薬物を摂取しすぎると、音楽のクオリティが非常に低くなり、翌日には再録音が必要になることが多かったと説明しています。リンゴは、大麻を摂取するのは前日で、その影響を受けている最中には作業を進めることはできなかったと言っています。

We’ll have to do that again.’ It didn’t work for The Beatles to be too deranged when making music. There’s very little material where we were out to lunch. It was good to take it the day before – then you’d have that creative memory – but you couldn’t function while under the influence.

僕たちが多くの大麻を摂取したとき、音楽はくだらなかった、完全にくだらなかった。その時は素晴らしいと思っていたが、次の日に録音しに行くと、私たち全員がお互いを見て、「それをもう一度やらなければならない」と言っていた。ビートルズが音楽を作成する際にはあまりにも錯乱していることはうまくいかなかった。僕たちが頭を使わなかった素材はほんの少ししかない。前日に摂取するのは良かった – それからクリエイティブな記憶を持っていた – しかし、影響を受けている間は機能することができなかった。

リンゴ・スター:http://www.beatlesebooks.com/rubber-soul

彼らにとって、大麻はクリエイティブなインスピレーションを得るためには良いものの、レコーディング時には機能しなかったようです。

Girl

ラバーソウル収録曲の『Girl』では、曲中に「息を吸う音」が挿入されています。これはマリファナの吸引音のメタファーと言われています。

曲中53秒ほどの「Girl」の後に「スゥーッ」という息を吸う音が挿入されています。

The Word(愛のことば)

ラバーソウル収録曲『The Word』は、ジョンとポールの共作です。

‘The Word’ was written together (with Paul), but it’s mainly mine. You read the words, it’s all about gettin’ smart. It’s the marijuana period. It’s love. It’s a love and peace thing. The word is ‘love,’ right?

ポールと一緒に書いたけど、ほとんどは僕が書いた。ことばを読むとなかなか垢抜けてるのがわかるよ。ちょうどマリファナにはまっていた時期だ。これは“愛”。“愛と平和”の“愛”だ。

ジョン・レノン(1980年)

We smoked a bit of pot, then we wrote out a multi-colored lyric sheet, the first time we’d ever done that. We normally didn’t smoke when we were working.

僕らは少しマリファナを吸ってから、カラフルな気分で書いた。僕らは普段作業をしながら吸ったりしなかったから、初めての体験だった。

ポール・マッカートニー(1994年頃)

先程ラバーソウルの節でも指摘した通り、レコーディング作業中は大麻を摂取しないことが通常だったみたいですね。しかし、このポールの言葉によると、『The Word』の収録中には少量の大麻を摂取していたことが分かります。

Got To Get You Into My Life

ビートルズの曲『Got To Get You Into My Life』は、1966年にリリースされたアルバム「Revolver」に収められています。ポール・マッカートニーは後にこの曲が実際には恋愛についてではなく、大麻について書かれたものであると明かしています。彼はこの曲を通じて、大麻との初めての経験やそれに対する彼の感情を表現していました。

Ooh, then I suddenly see you

Ooh, did I tell you I need you every single day of my life?

そしていきなり君に出会えたんだ
もう話したかな? 僕の人生で、一日も欠かすことなく君が必要なんだ

Got To Get You Into My Life

I’d been a rather straight working class lad, but when we started to get into pot it seemed to me to be quite uplifting. It didn’t seem to have too many side effects like alcohol or some of the other stuff, like pills, which I pretty much kept off. I kind of liked marijuana and to me it seemed it was mind-expanding, literally mind-expanding. So ‘Got To Get You Into My Life’ is really a song about that. It’s not to a person, it’s actually about pot. It’s saying, ‘I’m going to do this. This is not a bad idea.’ So it’s actually an ode to pot, like someone else might write an ode to chocolate or a good claret. I haven’t really changed my opinion too much, except if anyone asks me for real advice, it would be stay straight. That is actually the best way, but in a stressful world I still would say that pot was one of the best of the tranquilizing drugs. I have drunk and smoked pot and of the two I think pot is less harmful. People tend to fall asleep on it rather than go out and commit murder, so it’s always seemed to me to be a rather benign one.

私はどちらかというと真っ当な労働者階級の若者だったが、マリファナに手を出し始めたとき、かなり気分が高揚するように思えた。アルコールや錠剤のような副作用もあまりないように思えた。私はマリファナが好きだったし、心を広げてくれるように思えた。だから『Got To Get You Into My Life』は、まさにそのことを歌った曲なんだ。人に向けてではなく、マリファナについて歌っているんだ。私はこれをやる。これは悪い考えじゃない。だから、誰かがチョコレートやおいしいクラレットへの賛歌を書くように、実はマリファナへの賛歌なんだ。僕は自分の意見をあまり変えていないんだけど、誰かが僕に本当のアドバイスを求めるとしたら、ストレートでいることだろうね。でも、ストレスの多い世の中では、マリファナは精神安定剤としては最高の部類に入ると思う。私はマリファナを飲んだことも吸ったこともあるが、マリファナの方が害は少ないと思う。人々は殺人を犯すよりも、マリファナで眠りに落ちる傾向がある。

ポール・マッカートニー(1994)

With A Little Help From My Friends

1967年にリリースされた、ビートルズのアルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』に収められている曲です。リンゴ・スターがボーカルを務めるこの曲では、「get high」という大麻を匂わせる表現があります。

Mm, I get high with a little help from my friends

うん、友達の助けを借りてちょっとハイになるんだ

With A Little Help From My Friends

Get Back

1969年4月にシングル盤として発売された『Get Back』。後にアルバム「Let It Be」にも収録されました。曲中に出てくる歌詞”California grass”は、カリフォルニア産のマリファナを指していると広く解釈されています。

Jojo left his home in Tucson, Arizona For some California grass

ジョジョはアリゾナ州ツーソンの家を出て、カリフォルニアの草を求めて出発した

Get Back

ポール・マッカートニー日本で逮捕

ポール・マッカートニーは1980年1月に日本で大麻所持のために逮捕されました。ビートルズの元メンバーであるマッカートニーは、東京の成田空港で大麻を所持しているのが見つかったために逮捕されました。彼は、ビートルズ解散後ポール・マッカートニーが立ち上げたバンド『ウィングス』のコンサートツアーのために訪日していましたが、逮捕によってツアーはキャンセルされました。

マッカートニーは逮捕後約9日間、東京の拘置所で過ごしました。この事件は国際的なニュースとなり、マッカートニーのファンや音楽業界に衝撃を与えました。しかし、最終的に彼は日本の当局によって釈放され、起訴されることはありませんでした。

彼はこの経験について、アメリカのテレビ番組「ザ・レイト・レイト・ショウ・ウィズ・ジェームズ・コーデン」で語りました。番組内で、マッカートニーは成田空港の税関でスーツケース内にマリファナが見つかった時のことを話し、「どうしてそうなったのかは分からないけど、恐ろしい経験だった」と述べました。さらに、彼は「有名人」でなければ、7年間の労役刑を受けていた可能性があるとも明かしました。留置所での最後の日には、他の容疑者と共に共同浴場を利用することができ、それが楽しい経験だったとも話しました。

ポール・マッカートニー、日本の留置所で過ごした9日間について語る | NME Japan
ポール・マッカートニーは、1980年の来日時にマリファナ所持の現行犯で逮捕され、日本の留置所で9日間を過ごしたことについて語っている。...

参考サイト

https://www.beatlesinterviews.org/dba06soul.html
2023 Chicago Fest Schedule of Events
TheOriginal&LongestRunningBeatlesCelebrationSince1974!

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